健康
スペインのレストランで便利な魚料理の頼み方をお教えします。
スペイン語で魚をPescadoペスカドと言います。
魚料理は火を通し過ぎると固くなってしまうので、スペインでは新鮮な魚をサッと調理するのが主流。料理の仕方を覚えておけば、どんな料理が出てくるか想像ができるので、是非言い回しを覚えておきましょう♬
1. 魚名+a la plancha(ア ラ プランチャ)=鉄板焼き
Plancha プランチャとはアイロンという意味。つまり、鉄板でジューと焼く料理です。
Langostinos a la plancha (ランゴスティーノス ア ラ プランチャ)=焼きクルマ海老
Sepia a la plancha (セピア ア ラ プランチャ)=焼き紋甲イカ
肉厚で柔らかくて、とても美味しい!
Sardinas a la plancha (サーディナス ア ラ プランチャ)=焼きイワシ
2. 魚名+a la brasa(ア ラ ブラサ)またはAsado(アサド)= Grilled
炭火でグリルすることを言います。
Brasaは真っ赤な炭火という意味
Pulpo a la brasa (プルポ ア ラ ブラサ)タコの炭火焼とポテトピュレは絶妙なマッチング
3.魚名+al ajillo (アル アヒージョ)=ニンニクオリーブオイル焼き
スペイン料理と言えば、大量のオリーブオイルとニンニク。スペイン語でニンニクをAjo(アホ)というので、アヒージョは大量のオリーブオイルとニンニクとイタリアンパセリを使った料理です。ニンニクが魚の嫌な匂いを取り除き、食欲をそそるので、どんな料理にも合います。
Gambas al ajillo (ガンバス)海老のニンニク焼きは人気ナンバーワン!
4. 魚名+frito(フリト)=揚げ物
Calamares frito / Calamares a la Romana (カラマレス ア ラ ロマーナ) イカのフライは絶品。
5. 魚名+a la sal(ア ラ サル)=塩釜焼き
Dorada(ドラダ=ヨーロッパヘダイ)またはLubina(ルビナ=スズキ)の塩釜焼き
塩釜効果でじんわりと火が通り、身はふっくらして美味しい。
その他の言い回しを覚えておくと便利です。
Asado=ロースト
cocido(コシド)=煮たもの
Guisos(ギソス)=シチュー
Al vapor(アル バポール)=蒸した
食べたいものの言い方が予めわかっておけば、これで安心ですね!
Buen provecho! (ブエン プロベチョ!!)おいしく召し上がれ!!
世界一の健康食は「和食」と「地中海料理」と言われています。
「地中海料理」は新鮮なオリーブオイルとニンニクをふんだんに使った料理ですが、実はこのオリーブオイルが健康の秘訣だそうです。
「オリーブオイルを多く摂取する地中海諸国」と「バターや脂を多く摂取するヨーロッパの人々」を比較した時、地中海諸国の人たちには心臓病および脳卒中のリスクが少ないことが大規模な調査でわかりました。
どうして健康に良いのでしょうか?一緒に謎を解いて参りましょう!
スペイン産は世界シェア一位
スペイン、イタリヤ、ギリシアの地中海に面した気候がオリーブの栽培に適しています。とりわけ、スペインは世界のエキストラバージンオリーブオイルのほぼ半分を生産。そのうちアンダルシア地方が9割のシェアを占めます。
スペイン産は苦味や辛味が少なめで、そのままスプーンで飲めるほどまろやかな味わいで人気があります。オリーブオイルは加熱による酸化に対して比較的強いので、パエリヤ、サラダ、アラヒージョ、パン、スープなど何でもオリーブオイルを沢山使って健康を維持しましょう。
オリーブオイルの種類
- エキストラバージンオリーブオイル(最高級で一番健康的)
- バージンオリーブオイル
- ピュアオリーブオイルー科学的に精製したオリーブオイルをブレンドしたもの。揚げ物など、あまりオリーブの風味をつけたくない場合に。スプーンでの摂取には不向き。
高品質の選び方
- 加工時の温度を上げずに時間をかけて行なう低温圧搾法(コールドプレス)のエキストラバージンオリーブオイル
- 色:緑かかっていて、濁っている(無濾過)のもの
- 苦味があるもの、マイルドなもの お好みで
- 酸度0.8%以下(酸度が少ないほど良い)
※日本国内の基準のJASは「酸度2.0%以下」となっていますが、本物を求める方は国際オリーブ協議会(IOC)のついた酸度0.8%以下のものを選びましょう。
苦味の強いものは抗酸化作用が高いポリフェノールが含まれていますが、葉もののサラダは苦味が出てしまいます。サラダ用にはまろやかなものを使い、ニンニク&オリーブオイルの場合は苦味や渋みのあるものを使い分けるのもオススメです。
芳香、味覚(甘み、苦味、渋味、辛味)そしてのどごしを試してみて、お好みのオリーブオイルを探してみてください。
オリーブはこちらから
エクストラバージンオリーブオイルの効能
高栄養価
オリーブから抽出された天然オイルで、美容成分&抗酸化作用のあるビタミンEとKが含まれています。
動脈硬化を予防=心臓病・脳卒中を予防する
一価不飽和脂肪の「オレイン酸」が7〜8割含まれ、「悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールは減少させない」という働きがあります。このことから、動脈硬化などの血管系の疾患を予防し、心臓病、脳卒中、高血圧など、生活習慣病の予防に役立つといわれています。
強力な抗炎症作用がある
特にオレウロペインというポリフェノールは抗酸化力が大変高く、抗炎症剤のイブプロフェンと似たような働きをすることがわかってきています。血中コレステロールの酸化を防ぎ、慢性的な炎症を抑えると考えられています。
アルツハイマー病にも
アルツハイマー病は難治性の神経変性疾患ですが、その重要な特徴の一つに、ベータ アミロイド班が脳細胞内に蓄積するということがあります。マウスを使ったある研究では、オリーブオイルに含まれる物質がこれらのプラークの除去に役立つことがわかっています。
2型糖尿病のリスクを軽減
オリーブオイルが豊富な地中海料理により、糖尿病のリスクが約4割下がったという研究結果があります。血糖値とインスリン感受性に有益な効果をもたらすことを期待されています。
抗がん作用
オリーブオイルに含まれる抗酸化物質は、がんの主要な原因であると考えられるフリーラジカルによる酸化的損傷を軽減できると考えられています。
関節リウマチの治療にも役立つ
関節リウマチは、関節の変形と痛みを特徴とする自己免疫疾患です。
正確な原因はよくわかっていませんが、免疫システムが誤って正常な細胞を攻撃すると考えられています。
オリーブオイルのサプリメントは、関節リウマチ患者の炎症マーカーを改善し、酸化ストレスを軽減するようです。
とりわけ抗炎症性オメガ3脂肪酸を多く含有する青魚と組み合わせると、リウマチ患者の握力、関節痛、朝のこわばりを大幅に改善したという研究結果もあるそうです。
抗菌性
有害な細菌を抑制または抹消することができる多くの栄養素が含まれます。とりわけヘリコバクターに対して効果的です。一日30gのエクストラバージンオイル摂取で、2週間で10−40%のヘリコバクター ピロリ菌を排除できたそうです。
便秘予防
オリーブオイルは普通にカロリーはありますが、多少摂取しても体重が増えるのではなく、反対に腸の働きを活発化して便秘予防ができます。
ヘアケア・ボディケア
オレイン酸には皮膚を柔らかくして保湿する効果があるので、エクストラバージンオイルは乾燥が気になる部分、髪の毛、顔、ボディーにお使いいただけます。
TIP: 新鮮なローズマリーを入れて何日か太陽に当てることで、香り高いオリジナル美容オイルを作ることができます。
効果的な摂取方法
毎朝大さじ1〜2杯のエキストラバージンオリーブオイルを飲み物に入れたり、バターの代わりにオリーブオイルを使い、すりおろしたトマトをのせたTostada con Tomateは健康にオススメ。
サラダにオリーブオイルをたっぷりかけて、ワインヴィネガー(もしくはレモン汁)と塩胡椒がスペイン流。
青魚と一緒に摂取すると更に健康度は増すので、レモンとオリーブオイルたっぷりのイワシのマリネがオススメです。
ディルはイワシのマリネやサラダに欠かせないハーブです♡
サラダにお好みのビネガーをかけましょう♪
コールドプレス オリーブ オイル
大さじ 1 杯 (15 ml)あたりの成分量:
カロリー:119キロカロリー
総脂肪:13.5 グラム
飽和脂肪:2グラム
一価不飽和脂肪:10グラム
多価不飽和脂肪:1.5 グラム
ビタミン E:1 日摂取量 (DV) の 12.9%
ビタミンK:DVの6.8%
結論
コールドプレスされたオリーブオイルには抗炎症効果のある強力な抗酸化物質が含まれ、慢性疾患のリスクを軽減することが期待できます。ポリフェノール類は体内に蓄積することができないので、美容と健康のためにも品質の良いエキストラバージンオリーブオイルを毎日大さじ1〜3杯くらいを目安に摂取できるよう心がけましょう!
スペインの魚がオススメな理由は、なんと言っても新鮮さ!!
特に青背魚はDHAとEPAが豊富に含まれ、脳や神経の働きが良くなるので認知症の予防にもなります。健康維持のためにも頻繁に取り入れたい食材の一つです。
DHA(ドコサヘキサエン酸)
脳・神経組織の発育、記憶力と頭の回転を高める効果が期待されます。また血圧を下げたり、血液中の中性脂肪を減らす作用があると言われています。
EPA(イコサペンタエン酸)
人の体内でほとんど作ることのできない必須脂肪酸で、悪玉コレステロールを減らし善玉コレステロールを増す、血中の中性脂肪を減らす効果があるとされています。また、EPAを摂取すると血液の粘度が下がりサラサラになると言われています。
1. Sardina(サディーナ )イワシ
DHA 870mg / EPA 780mg 100gあたり
イワシは鉄板で塩焼きがポピュラー。オイルサーディンにしたらパンにも合います。旬のピカピカのイワシは生食も可能。生姜醤油で食べたり、レモンとオニオンとオリーブオイルとディルで洋風にもアレンジできます。
2. Caballa(カバジャ)鯖
DHA 970mg / EPA 690mg 100gあたり
新鮮な鯖はシーズンだと1キロ2ユーロになることも。そういうときは少し多めに買って、塩焼き用、しめ鯖、みりん漬けなどにして冷凍保存できます。ニンニクオリーブオイルで焼いて食べても美味。
3. Jureles(フレレス)鯵
DHA 570mg / EPA 300mg 100gあたり
鯵は塩焼きも美味しいですが、10〜15%の塩水に1時間ほど漬け、3時間ほど干せば鯵の開きにもなります。我が家では鯵の南蛮漬けを作るのが定番です。食欲のない夏場でも、お酢がきいた南蛮漬けは冷たく食べれるので重宝しています。
4. Boquerones(ボケロネス)カタクチイワシ
カタクチイワシを塩漬け、発酵させ、3枚におろしてオイルに浸し缶詰にした保存食で、かなり塩辛いのがアンチョビです。
酢漬け: “boquerones en vinagre”(ボケロネス・エン・ビナグレ)
揚げ物: “boquerón frito”(ボケロン・フリート)
5. Bacalao(バカラオ)タラ
6. Merluza(メルルーサ)=タラの一種
メルルーサは日本では獲れない魚ですが、白身で癖のない淡白な魚なので、日本にも輸入されています。スペインでは、ソテー、フライ、トマトソースで煮たり、色々な調理方法で食されています。
7. Lubina(ルビナ)スズキ
ルビナは一年中食される白身魚で、スペインではオーブンで焼いたり、塩釜焼きにして食べたりします。
塩胡椒をしてから、お腹部分にレモンの輪切り3枚とローズマリーの枝を入れ、表面にバターを乗せてから、アルミホイルに包んでオーブンで焼くと美味しいルビナの出来上がり♬
8. Dorada(ドラーダ)ヨーロッパヘダイ
ヨーロッパではポピュラーな灰色の鯛。塩焼きにしたり、塩釜焼きがふっくら美味しい。
9. Pargo (パルゴ) か Besugo (ベスーゴ) 真鯛
ドラーダよりも身が柔らかく、美味しい真鯛です。オーブン焼きにしても、おすましにしても美味。
10. Lenguado(レングアド)舌平目
舌平目は高級魚。やっぱりバターソテーが最高!
塩胡椒をしてから、小麦粉をまぶし、たっぷりのバターで焼きましょう。
11. Trucha(トゥルーチャ)マス
鮭科なので、身は少しオレンジ色。ぬるぬるした小さな鱗があるので、包丁で上手に削り取ってから調理します。少し生臭いこともあるので、Hierbas Mediterráneas(地中海ハーブ):パセリ、オレガノ、ローズマリー、タイムなどハーブを使うのがコツ。小麦粉を表面にまぶして、たっぷりのオリーブオイルで表面をパリッとさせます。
またソミュール液に漬けて、燻製にすると匂いが気にならなくなり、美味しくいただけます。
12. Salmon(サルモン)鮭
毎週ノルウェーから届くサーモンは、一匹、半匹、切り身で買うことができます。新鮮なものは生食も可能。サーモンを刺身で食べるときは、塊をボールに水300ccに砂糖小さじ1、塩小さじ1、氷を入れたものに入れ5分。そうすることで、臭みがない刺身にすることができます。
また自家製スモークサーモンも簡単にできます。
そして、我が家では西京漬が常備食。
白味噌100gを酒20gと砂糖30gで弱火で練り上げ、醤油5cc、みりん10ccを加え、鮭の西京漬けの切り身を作り、小分けに冷凍しておきます。忙しい朝でも、トースターで焼けば、お弁当のおかずになるので重宝しています。
13. Bonito(ボニート)カツオ
カツオやマグロは健康的な脂肪オメガ 3 を多く含みます。コレステロールを下げ、心血管疾患のリスクを減らし、脳機能を改善します。赤身の魚は、他の魚と同様にビタミン D と A および B 複合体も豊富ですが、その鉄分含有量が際立っているため、貧血にも効果があります。
14. Antún(アトゥン)マグロ
スペインのマグロは日本へも輸出されており、新鮮なものは生食可能です。生が苦手な方は、表面を強火で少し焼いたマグロステーキはいかがでしょうか。
15. Rape (ラぺ)アンコウ
深海に住むイカつい顔のアンコウ。日本では高級食材。スペインでは一年中手に入ります。淡白で柔らかい皮にはコラーゲンたっぷりで、特に冬はあんこう鍋で食べたいものです。唐揚げも美味。
それでも私のオススメはアンコウのトマトスープ。ニンニク、タイムとローズマリーを入れるので、魚の生臭が全くなく、何杯でも食べられるスープです。
※可食部100gあたりに含まれるDHA、EPAの量で、文部科学省「日本食品標準成分表 2020年版(八訂)脂肪酸成分表」参照
アーティチョークは、スペインでよく食べられる野菜の一つです。
日本ではあまり食べられないので、馴染みが薄い野菜かもしれませんが、スペインではよく食べられる、人気の野菜です。
取れる地域は主に地中海沿岸。
アザミ属の春野菜で、若いつぼみを食すのが、最もポピュラーな食べ方です。
アーティチョークをおすすめする理由
アーティチョークは、古くからヨーロッパでは薬効が高い野菜として知られていて、血中コレステロールや中性脂肪を減少させ、肝機能を高める効果が期待されています。
カリウムも多く含まれ、利尿作用があり、体内の余分な塩分を排出する効果もあります。
また、カルシウム、食物繊維も豊富に含まれるので、美容と健康を心がける人にはオススメの食材です。
アーティチョークの食べ方
意外と食べれる部分が小さく、緑の花びらをひたすらむいて、ガクと茎の部分を残し、茹でたり、蒸したり、揚げたり、焼いたりして食べます。
収穫してしばらくすると花になってしまうので、小さめから中位のものを選び、1週間以内には調理したほうがよいです。
少し苦味がありすぐ変色しますが、その分抗酸化作用があります。
レモン汁をかけて料理すると変色を抑えられます。
アーティチョークを利用したレシピ
シンプルにレモン、オリーブオイルと塩胡椒で
ガクと茎の部分を茹でるか蒸して、レモン汁、オリーブオイルと塩胡椒でシンプルに。
ホックリ仕上げるにはフライ
アーティチョークは、日本の山菜のように少し苦味があります。
百合根のようにホックリ仕上げるにはフライがオススメです。
アーティチョークは、トマトソースで煮ても美味しい
たっぷりのオリーブオイルにニンニクと玉ねぎを入れたトマトベースで。ベーコンを入れてもとてもおいしいです。
アーティチョークを柔らかくなるまで煮ると美味しいサイドディッシュの一品になります。
以上、アーティチョークのレシピをお届けしました。
スペインに移住した際は、ぜひ「健康志向・アーティチョーク」を召し上がってください。